社労士は独立開業できる資格として人気です。女性でも男性でも今や起業ブームのなか、はり資格をもっていれば定年などに惑わされることなくずっと仕事ができるのです。社労士を開業しようとする場合、どのようなことが必要でどのように営業するかをマスターしておけば「ペーパー資格」にならずに収入につなげることができますね。
社労士資格をとったからといって、すぐに独立開業、顧客が付く・・というのはほんの一握り。しかしこの一握りになるためのコツが実はあります。
社労士開業の初歩はなにをすべきか
社労士資格を取得しても、独立せず、社労士事務所で働く人もいます。どちらがどのように得なのか?また将来的にはどうなのかを見ていきましょう。社労士とはそもそもどのような資格でしょうか。社労士でできることは次のような業務です。
- 国家資格で企業の人事を代行する
- 労務管理や年金問題に関する手続
- 労働基準法や雇用保険法などの労働関係の法令作成
- 健康保険、厚生年金保険などの社会保険に関する手続き支援など
早い話が、「人事部を持たないような中小企業や個人事業主の総務人事の役割を全て手続き行う」ということです。次に勤務社労士と独立開業して業務を行う社労士を比較してみます。
勤務社労士のメリット/デメリットとは
勤務社労士は、収入も安定し、資格手当などが付くこともあります。会社の人事部や総務部にいながらこの資格を取ることも可能です。社会保険労務士事務所に入って働くこともできます。安定した収入を得ながら資格のための様々な経験を積むことができるのもメリットでしょう。
逆にデメリットもあります。給与制のため一定の収入が決まってしまいます。上限なく稼ぐことができませんし社内のルールの範囲で決められた時間内に物事を進める必要も出てきます。
独立開業社労士のメリット/デメリット
社労士として独立開業するメリットはやればやるほど収入になり、直接、顧客を選んだりできることでしょう。自分がやってみたい規模の内容にチャレンジできることや契約社労士として企業の一員として複数の会社の社労士業務をけん引できる楽しさもあります。しかし、開業社労士のデメリットもあります。
自然に仕事が舞い込んでくるわけではないので、営業も自分で顧客を取りに行く必要があります。ある程度の集客と営業力がなければ、独立してもなかなか収入につながらない不安定さもあります。
独立開業社労士までの手続き
社労士独立開業のための一連の流れは次のような概要になります。
社労士試験を受けて資格を得る
国家資格なので、受験して合格しなければなりません。受験資格は社会保険労務士試験サイトで確認ができますので要件を満たさなければなりません。社労士試験の合格率は10%前後。難関の資格のひとつです。
合格したら社労士名簿に登録する
実務経験が2年以上ないという場合、指定講習の受講が必要です。通信教育でも可能です。
実務経験、講習が終わった人は、全国社会保険労務士連合会へ登録できます。
都道府県の社労士会への入会金と年会費や登録費も必要です。
自分の納税地を管轄する税務署に「個人事業の開業届」を提出
これで開業ができます。いざ、独立開業してもすぐに、収入につながるわけではありません。独立開業前に、準備しておくべきことがいくつかあります。
開業費用を準備する
賃貸で事務所を構えるなら賃貸費用、電話やパソコンなどの各種通信設備、事務所内装費、備品・家具、電気や光熱費の毎月の概算、雑費/広告宣伝などあとで還付できる経費の立替分など開業にあたる事務的なものが不可欠です。
またウェブページなど活用する場合は、ホームページ作成などもあります。
副業として社労士の仕事をして資金をためてから開業する場合もあります。いずれにしても150-200万くらいの手持ちがあったほうが良いでしょう。
集客、顧客を確保する営業とは
開業しても顧客獲得につながるわけではありません。ある程度の新規顧客獲得とリピーターの確保、顧問契約なども視野に入れて活動しましょう。
最近はみなさん、ウェブやスマホで社労士相談をしたり探したりします。問い合わせフォームや相談無料のウェブサイト、ポータルサイトなど様々な方法で集客していきましょう。
知人や仲間からの紹介
信頼性もありますし、確実ですが仕事をきちんとこなさないと紹介者の信頼に関わります。知人や起業している人に声をかけてもらえるようにしておくとよいでしょう。
社労士ポータルサイトに登録
一括検索サイトを上手に利用するのもよい方法です。アピールすべき点などをまとめて写真など掲載などできるようにしましょう。最近はこのような比較サイトを利用して資料請求や問い合わせ、相談することが増えています。うまく軌道に乗ると定期的な依頼も可能です。見せ方を工夫しましょう。
強味、さわやかな笑顔の写真、依頼しやすい、問い合わせしてみよう!と思わせる掲載内容にしましょう。
ホームページで集客
企業などはホームページで地域とひっかけて検索することもあります。まじめなイメージと信頼できるイメージでウェブページを作るのも集客の一つです。詳細に記載したホームページで問い合わせを増やしましょう。SEOやブログ、実績/資格や得意分野をきちんと記載できるようにしておきたいですね。
セミナーなどの依頼も積極的に問い合わせフォームから入れておきましょう。取材やメディアの露出も初めのうちは多めがお得です。
ブログやSNSで集客、LP(ランディングページ)も入り口に
得意な分野については、「人事労務ならお任せ!」的なランディングページという短めの入り口ページを作るのもよいでしょう。自分のアピールポイントを使えば、新しい顧客に効果的に印象付けられます。
SNSやブログも人脈が広がるきっかけになることがあります。情報を共有したり発信できる場があれば広くつながることができますので積極的につながっていきましょう。
SEO検索ワード例
「社労士 〇〇区」「社労士 安い」「社労士 無料相談」など引っかかりやすいワードを入れたLPが良いでしょう。
メディアへのアピール
執筆や雑誌などのメディアアピールは集客効果が大きいです。無料の取材や依頼はどんどん受けて掲載実績にしましょう。開業後のカギは集客といっていいほど大事なことなので露出が多ければ人目に触れることも多くなっていきます。
ウェブの取材や監修などいろいろな専門家のアドバイスを必要とする媒体に働きかけやすいような問い合わせフォームを作るのも手です。バナーやブログでも問い合わせがくることも多いのでまめにチェックしましょう。無料メルマガなどを発信する手段もありますし、行政のセミナーなどの依頼にはできるだけ協力するとよいでしょう。
現在は情報社会ですので、社労士で開業して黙って待っているだけでは収入につながりません。様々な発信や受信を繰り返すことで集客や問い合わせが増えます。開業キャンペーンなども積極的に開催してみましょう。
アクティブに動きながら広く顧客を獲得し、継続的に仕事を依頼してもらえれば将来的にも信頼できる社労士としての箔が付いてきます。初めのうちは大変なこともあるかもしれませんが、情報アンテナを常に張りつつ、目標収入を目指していきましょう。そのための準備は念入りに計画していきましょう。
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