第5章:法人客を捕まえる、お問合せ手法「オファー」とは

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お客さんは感動しても動いてはくれない

お客さんを絞り込んで集客を行い、お客さんに興味を持たせて、あなたの会社に惚れさせても、最後にお客さんを実際に行動させなければ意味がありません。

「これでお問合せが来たら、営業に行って話が出来る」「お客さんは、ウチの会社のことを理解してくれたんだから問い合わせしてくれるでしょ?」

大変残念なことに、そうは簡単にいかないのです。何度も言うように、お客さんはそんなに簡単にあなたの会社に惚れてはくれませんし、信頼しきってもくれません。なかなか動いてはくれないのです。

なぜ、動いてくれないのか?その理由は様々です。

もしかすると、お客さんは、あなたの会社に興味を持ったといっても、あなたの会社の商品を購入するほどの興味は持っていないのかもしれませんし、いきなり「お問合せはこちら」となっているため、何を問合せしてよいのかわからなくなっているのかもしれません。

また、ただ単に「面倒くさい」という理由だけかもしれませんし、ただ単に「迷っている」だけかもしれません。お客さんにとっては、ただ「お問合せをする」という行為だけでも、あなたが思うよりはるかにためらってしまうのです。

そのため、あなたの会社に合った、あなたの商品・サービスに合った、あなたの会社の営業方法に合った、あなたの会社のお客さんに合った、「行動のさせ方」=「お問合せの方法」を選択する必要があるのです。

この「行動のさせ方」「お問合せの方法」を弊社では「オファー」と呼んでいます。

使えるオファーとその効果

初めに言ったとおり、法人営業ではインターネットで完結することを考えるのではなく、その先の営業活動まで含めて考えなくてはいけません。 「どうやったら問い合わせが来易いか?」と「どうやったら営業しやすいか?」のすべての鍵を握るのが、この「オファー」なのです。

どのような問合せ(オファー)にするのかを考え、「ぜひ問い合わせをしたいと思わせるエサ(オファー)を意図的に仕掛ける」ことで、問合せ率を格段に向上させ、かつその後の営業活動を簡単にすることが可能なのです。

ここでは次の営業につなげやすい、問合せ率の良い『オファーの受け方』をしっかりと企画し、次の段階にユーザを誘導してあげる必要があります。

問合せ率の良いオファー

無料サービス型

お客さんにいきなり商品やサービスを売ろうとするとどうしても敷居が高くなってしまいます。そのためお客さんの行動の敷居を下げるための、無料サービスタイプのオファーです。

「~診断サービス」「~シュミレーションサービス」「~相談サービス」など手間はかかりますが、初めからアドバイザーとしての立場を守れるため、その後は高い契約率が期待できます。また、手の出しやすい価格帯であれば必ずしも無料である必要はありません。

セミナー・説明会・展示会等への誘導

ミニセミナーなどを企画しそこに集客をします。セミナー営業などを得意としている会社様には有効な手段です。ただ、セミナーの不利な点は、場所と時間を指定することになるため、どのような場所で、どのような内容で、何時セミナーを行うかによって、反応率が変わってきます。

よりセミナーなどへのお申込みを増やすには、どんな内容のセミナーか?、セミナーの実施風景、お客さんの反応などをホームページ上で紹介することで、お客さんが安心してセミナーに参加が出来るようになります。

会員登録・メールマガジン登録

直接的なオファーに取り込み辛いユーザを、取り込むためのオファー。会うこと嫌がるユーザに対し、もう一段低い位置でのオファーを用意することでユーザを逃がさないと言う方法です。メールマガジン会員や、無料サービスの会員の登録をさせることを目的とします。

このオファーは基本的にお客さんと合わないことを目的とし、情報やサービスを使ってもらうことを目的とします。お客さんからしてみれば、あなたからの直接的な営業を受けるというわずらわしさもないため、一般的にお問い合わせのしやすいオファーとなります。

しかし、お客さんは集めやすいのですが、そこからメールマガジンを発行するなど、直接的な営業が出来る段階へお客さんを育てていく作業が必要になるため手間はかかるといえます。イメージとしては、メールマガジンなどの軽いオファーで「興味があるけれど今購入する予定のない」お客さんを牧場に囲い込み、その後その牧場でお客さんを育てていき、いつか収穫すると言う手順が必要となるのです。

小冊子請求

最近、最も反応が得やすいオファーの一つで、あなたの商品に関連する情報などを詰め込んだ小冊子をプレゼントすることで「興味があるお客さん」を幅広く集めます。「誰も教えない~3つのポイント小冊子」などのように、「ここでしか得ることのできない情報」にお客さんは敏感です。できるだけ希少価値を高めた見せ方をするのが良いと思われます。

このお客さんはあくまで興味があるというレベルですので、その後営業につなげていけるかどうかは、小冊子自体の内容にも左右されてしまいますが、問い合わせの反応としては多くの見込み客を集めることが可能です。

販売しようとする情報がより難解だったり、複雑だったりする場合や、さまざまな情報が飛び交ってしまい真偽が定かでない場合には極めて有効。例えば、独自サービス提供、コンサルタント、建設、保険等。高額な商品・サービスなど、購入する側のリスクが高い場合に極めて有効です。

資料請求・サンプル請求

あなたの会社の商品やサービスの資料請求をしてもらったり、サンプル品の請求をしてもらったりするための、お問い合わせです。「あなたの会社の商品やサービスの資料・サンプル」ですから小冊子請求などが情報を求めているのに比べ、あなたの会社の商品自体に興味があるお客さんが集まることになりますので、契約率の高いお客さんが集まることになります。

資料を送る際に、「後ほど資料のご説明をいたします」など次につなげるステップを用意し、電話などで商品説明を行うことで、契約につなげることが出来ます。さらに「事例集をプレゼント」とサービスにかかわる事例を追加でプレゼントすることで、商品・サービスの理解度も向上し、契約率がアップします。

パッケージキッド型オファー

「今なら○○もセットにしてお届けいたします」などのように色々な物をセット商品にすることで、ごっちゃりとした福袋的なお得感をだすためのオファーです。

「アイデアキット」とも呼ばれるオファー。セット内容が多岐にわたるほど、お客様に魅力的に見える。ただ商品が高利益のものでないと経費倒れになることもあります

様々なオファーを使い分けてお客様を落としこむ

オファーの仕方を誤ると、営業の手間が必要以上に増えてしまい、営業効率が下がります。逆に、質の高い問い合わせが取れるオファーは、その後の成約率が非常に高く、営業効率を上げ、高い収益をが期待できます。このように、オファーをしっかりと企画することで、ホームページを優秀な営業マンに育てましょう。

お客様の興味はバラバラです。今にも御社の商品を欲しいと思う「今すぐ客」、御社の商品に少し興味はあるが、もうちょっと詳しい情報が欲しいなと思っている「見込客」、あまり興味がわかなかった「潜在顧客」。

これらバラバラの興味を持ているお客様には、それぞれの興味の度合いにあったオファーを用意することが重要です。

「今すぐ客」にはメールフォームで直接問い合わせをさせ、「見込客」はセミナーへ誘導することでもっと情報提供を行う、「潜在顧客」には小冊子など軽い情報を提供する。

このように、様々なオファーを使い分けてお客様を落としこみましょう。オファーの仕方を誤ると、営業の手間が必要以上に増えてしまい、営業効率が下がります。逆に、質の高い問い合わせが取れるオファーは、その後の成約率が非常に高く、営業効率を上げ、高い収益をが期待できるのです。

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