2018.11.30

BtoBマーケティングで実施できる方法まとめ

BtoBマーケティングとBtoCマーケティングの決定的な違い

企業の形態として大きく分類することができるのがBtoBとBtoCのどちらが中心となっているかです。

まず基本的な用語の解説からしていくと、BtoBというのは「Business to Business」の頭文字をとったもので、日本語でいうと「企業間取引」ということになります。

一方のBtoCというのは「Business to Consumer」の略であり、企業が一般の消費者に対して製品やサービスを提供するということを言います。

わかりやすく具体的な例を出して説明をすれば、飲食業界のBtoB企業は食材を買い付けをして食品工場に販売をしたり、材料から加工食品を作ってスーパーマーケットやコンビニなどの小売店に卸すといったことをする企業のことを言います。

同じく飲食業界でもBtoCはレストランやファストフードなど、他の企業から仕入れた食品を一般の消費者に向けて提供するサービスを展開する企業のことを言います。

やや特殊な形態としてECサイトのように企業から買い付けをした商品をそのまま消費者に販売するなどBtoBとBtoCのどちらの要素もあるものがありますが、そちらはBtoBtoCといった言い方をすることがあります。

一見BtoBもBtoCも自社製品を別の企業や個人に販売するので同じようなもののように思えますが、実際にはどちらをターゲットにするかによって営業戦略や広告販売の手法が大きく変わってきます。

まず最も大きな違いといえるのが、BtoBの場合は企業の間の利益がタイトに絡み合ってくるのに対し、BtoCはその製品・サービスを購入する人の満足度が最も重要になってくるということです。

そもそもとしてBtoBは購入決定権限を持つのは個人ではなく会社全体となりますので、仮に実際に購入のための契約をする担当者が満足していてもそれが企業としての利益につながらなければその取引は失敗しています。

一方のBtoCの場合、金額や品質、納期など総合的に見てそれが「買ってよかった」と思えるかどうかということが最も重要になってきます。

もちろん消費者の中にはBtoBのようにコストパフォーマンスやそこから生み出される利益について綿密に考えて行動する人もいます。例えば飲食物やファッション製品、リラクゼーションサービスといったものは金額よりもそれをやったあとの満足感が製品の価値を決めることになります。

平たくいえば商取引における最終到達点へのベクトルが全く異なってくるということになるので、営業の方法や人員、マーケティング手法を別に考えていく必要になります。

もう一つ大きな違いとなるのが、BtoB取引は基本的に長期的な契約をすることになるということです。

先に述べた飲食業の例で見ると、個人を相手にするBtoCの場合そのお店で食品を購入するのはその1回ごとに会計を済ませるのが基本です。

しかしBtoBの場合、食品や食材を仕入れてそれを順次調理や販売していくことになるので定期的に品物を発注して受け取りをしていきます。

コンビニなどでは日に数度同じ品物が何度かにわけて納品となりますので、一回ごとに支払いをするのは大変な手間となります。

そこでBtoBでは取引開始時に専用の口座を開設し、そこに決まった日に入金をしてもらうという月締めでの決算方法がとられます。

BtoBでも最初の小口取引では都度決済する場合がもちろんありますが、営業としてはなんとかして口座開設まで持っていくことを目指したいところです。

BtoBマーケティングを成功させるためには以上のような違いをふまえ、その上でマーケティング戦略を考えていくということが必要になります。

時代とともに変化するBtoBマーケティング

上記でBtoBは購入による満足度よりも利益計算の方が重要になると説明しましたが、過去には必ずしも利益ばかりで取引先を選ぶというわけではない事例も多くありました。

むしろ利益計算をかなり厳密に行うようになったのは比較的最近のBtoB取引と言えるかもしれません。

BtoB取引では一つの決済額がかなり大きなものになることから、受注をするために購入決定権限がある人物を接待して他社よりも有利に扱ってもらうというようなことが商業習慣としてまかり通っていました。

現在ではそうした接待営業は完全になくなったわけではないものの、そうした接待による受注が収賄犯罪に問われることもあります。

もっともそうした接待営業が一般的であったのは、それぞれの企業の商圏が狭いエリアで行われていた頃の話で、現在ではより対応のよい企業をインターネットで簡単に探せるようになっています。

企業の購入担当者も、これからある商品を導入しようとするときにはまずインターネットで企業検索をするというのが一般的になっているので、今後はWeb対策とその成約に至るまでの動線をしっかりつけておくということが必要になると言えます。

BtoBマーケティングにおけるWeb戦略の例

インターネットでのSEO対策は、既にBtoCでかなり進んでおりほぼ飽和状態にあると言ってもよいくらいです。

しかしBtoBの場合は取り扱われる商品が誰にとってもほしいと思えるようなものではなく、購入を希望する潜在顧客の層も特殊になることからまだまだ十分に工夫をしていく余地があります。

むしろ情報過多の状況にある現在だからこそ、いかにして必要な情報をターゲットに直接響くように伝えるかということが重要になってきます。

そういう意味で、BtoBを行うための基本的な戦略として公式サイトの整備は欠かせません。

BtoB前提で公式サイトを作る場合、まず必要となるページとして「会社概要」「特定分野のキーワードを含めた製品紹介」「事例紹介・FAQ」といったものがあります。

こちらはどういったコンテンツで展開をしていく場合でも必須となる内容ページなので、必ずきちんと監修をしながらアップをしていくようにします。

また会社案内型のサイトの場合、どうしても内容が上げっぱなしになってしまうことが多く気づけば数年更新がまったくないというようなこともあります。

Webサイトは定期的に更新がないとどうしても検索順位が下がってしまいますので、スタッフブログや事例紹介など必ず更新ができるコンテンツを設けておくということが重要になってきます。

BtoCに比べてBtoBはそれほど多くのアクセス数が集まるというわけではないのですが、それでも「見る人は見ている」のがWebサイトなので特にメインとなる製品については綿密にキーワードを選定してそれをテキストに反映していくようにします。

それと業務内容について質問などがある場合に、確実に連絡ができる電話番号やメールフォームなどを設置しておくということも地味に大切なことです。

近年では電話応対の手間を省くためにあえて電話番号は掲載せずにメールでのみ対応をするというところも目立ってきていますが、できるだけ多くの方面から連絡を受けることができるようにわかりやすい窓口を用意しておきたいところです。

定期的にアクセス解析をしていくことにより訪れる人数やどういったキーワードで最も多く訪問しているかということがわかるのでそこからサイトの構成全体を考えていくことも必要です。

同じ公式サイトであっても、会社案内をそのまま掲載したものから、サイトから注文ができるようになっているものまでがありますのでどういったコンセプトで集客するかということから考えていくようにします。

なおアメリカにおいてはBtoBマーケティングにおいてWeb戦略は非常に重要視されており、BtoBを行う企業の9割り程度はコンテンツマーケティングを取り入れているというデータがあります。

Webコンテンツをマーケティングに用いることにより、直接営業担当者が訪問をする前に既に意思決定プロレスの大半を形成することができるため、いざ訪問をしてみてそこで決定的なミスマッチが生じるということがなくなります。

先に述べたような「接待営業」が「人を見て行う営業」であるのに対し、Webコンテンツをベースに展開するマーケティングはまさに「実利重視でその後に人を見る」方法であると言えるでしょう。

BtoBにおけるテレマーケティングの手法

営業手法の基本であるテレマーケティングはBtoBでも多く使用されます。

テレマーケティングでは、まず見込み顧客となる相手に対して順番に電話をかけていき、そこから話を担当者に通してもらいアポイントメントをとります。

アポが取れたところでそれぞれの企業を訪問し、改めて製品について紹介をして契約をとるためのプレゼンをしていきます。

テレマーケティングは個人向けの商品でも多く使用される方法ですが、BtoBで行う時にはより細かく戦略をとっていくということが重要になってきます。

というのもBtoBの場合はその製品を必要とする企業や人がかなり限定されているので、ローラー作戦で片っ端から電話をかけていっても効果が期待できないからです。

テレマーケティングをする時には電話番号を集めたリストを使用しますが、このときに販売先となる企業や法人を絞り込んでいきます。

そこで注意したいのが、テレマーケティングでは担当者につないでもらうということがまず最初の難関となるということです。

大きな企業の場合、電話番号は代表受付となっているのでそこからどのように購買担当者につないでもらうかということが問題になってきます。

BtoBであっても積極的なセールスを一律にはねつけるということはなく、必要な製品であるということを適切に示すことによりアポをとっていくことは十分可能です。

テレマーケティングは自社で行うのが一般的ですが、電話役とする人員をつけるのが難しいという企業の場合アウトソーシングで専門に委託をするということもできます。

その場合もコストとの兼ね合いを考えて、どこまでアウトソーシングに任せるかを決めていきます。

BtoBマーケティングによるロジカルシンキングの必要性

ビジネス書などでよく見かける「ロジカルシンキング」が必要になるのはBtoCよりもむしろBtoBの分野です。

ロジカルシンキング(論理的思考)とは、物事を合理的に考えてそこから答えを導き出すという方法で、社会人としてのスキル形成には欠かせない要素となっています。

BtoCでもロジカルシンキングが必要な場面は多くありますが、あまりにも論理面ばかりを考えすぎてしまうと基本的な戦略を誤ってしまうことがよくあります。

わかりやすい例えとして、工業用のツールとDIY向けに販売するツールとの違いがあります。

機械組み立てを行う工場においては多くの工具類が使用されますが、そこで求められるのはより早く効率的に作業をすることができてメンテナンスがしやすい道具類です。

一方で日曜大工やDIYで使用されるツールボックスの場合、工具としての精度や効率の良さだけでなく、その工具を持っていることによる満足感を得るためのブランド名や、返品交換などを行うサービス窓口の対応力が問われてきます。

BtoBマーケティングにおいて販売をしていく時には「品質」「納期」「価格」という3つの分野で最も訴求力をもたせていくという考え方が基本になってきます。

そのためにはまず市場調査を行い、どういった場面で困ることがあるかということを分析してそこから営業の展開をしていきます。

BtoBでは値引き交渉も多く行われていますが、その時にもロジカルシンキングによる冷静な交渉をしていくということが重要になってきます。

このロジカルシンキングはBtoBにおけるあらゆる場面で必要になってくるので、営業に関連する仕事をしていく時には自主的に鍛えるようにしていきたいところです。

論理的な思考方法をマスターすることにより、プレゼンの時の資料作りできちんと根拠や数字を提示した上で結論として自社製品の良さを勧めることができるようになります。

DMを作成する時やテレマーケティングでセールストークをしていくときにも、ただ「買ってください」と頭を下げるだけではない主張として展開をしていくことができます。

論理的思考や説明ができるようになることで、例えば他社製品と比較して価格面で劣るようなことがあっても、その他のアフターフォローや保証、その後の取引の簡易性といったような別の部分でどれだけ役に立つかといったことをきちんと説明していくことができるようになります。

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